メキシコでOL、27歳。

メキシコ在住日本人OLによるメキシコ北部中心の生活情報、国内おいしいもの、旅行情報ブログ。

1210: 死者の日 Dia de Muertos 2020

なんだかんだとは言っても

半年もあれば新型コロナウイルスの蔓延も治まり

いつも通りに過ごせると春先には思っていた

そんな予想どおりには行かなかった今年の11月2日。

 

31日のハロウィーンから

11月1日の万聖節

そして2日はキリスト教の万霊節に

アメリカ大陸で生まれ育った

冥府や死者への信仰が合わさって生まれた

かの有名な死者の日のお祝いと続いて

例年だったらこの三日間は街は南瓜と

センジュギクCenpasuchil センパスチルの花びらで

目に鮮やかなオレンジ色に彩られるのだけれど、

不要不急の外出禁止例の出され久しい

2020年に限っては、

毎年の死者と生者の入り混じる

カラフルな喧騒も身を潜めている。

 

というのも例年だと街の広場や公共の施設に

この日はド派手な骸骨の飾り付けや屋台が並び

人々はそれを見て周り楽しむというのが

今時の死者の日の恒例なのだけれど、

日本と比べコロナでの死者も感染者も

日増しに多くなっているメキシコでは

人が集まるような飾り付けは控えるように、

と政府より感染対策のお達しがあったようで

町も企業も今年は大きな飾り付けはできないよう。

 

骸骨と食べ物と花で一杯に飾られた祭壇だとか

巨大な骸骨の装飾だとか

骸骨の化粧にドレスで練り歩く人々だとか、

メキシコの美しさがいっぱいに詰まったお祭りなので

今年は目にできないのは残念に思うけれども

生きている人を守る方が大切だものね。

 

しかし自粛にも良い影響もあったようで

今年の死者の日はどうせ遠出もできないのだし

たまには家族の祭壇を作ってみようかと

身内で集まって亡くなった家族に思いを馳せ

本来のお盆らしく過ごす家庭が増えたのだとか?

メキシコ、特に北部は年々アメリカ化が進み

今ではハロウィンは祝えども死者の日はただの休日、

ということも多いとも聞くモンテレイ

なのでこれがメキシコらしい楽しみを見出す

いい機会になったのならばいいなと思う。

 

そんなわけで我が家でも右に倣えで

時間があるのをいいことに

初めて祭壇Altarアルターを作ってみることに。

しかし生憎写メ世代の彼氏も私も

亡くなった祖父母の印刷された写真を

まさかの一枚も持ち合わせていないことが発覚。

人間の家族を偲ぶのが主流の日本に比べ

祀る死者は人間でも動物でも、

なんなら有名人やキャラクターでも誰でも

とにかく現世に居ない誰かのことを思い出せるなら

というのが今のメキシコ流の死者の日なので、

唯一家に写真のあったぱぐまるのパパのために

今年の祭壇を作ろうということで満場一致。

 

f:id:ovejitaroja:20201103182345j:image

死者の写真に蝋燭、生前好きだったもの、

それから愛用していたもの。

センジュギクの花は造花で代用し、

骸骨模様が定番の切り紙

Papel picadoパペルピカド

に代わって持てる限りの技術で折り紙を切って

なんとかかんとかそれらしく飾り付け。

伝統的には唐辛子や色とりどりのとうもろこし、

お米に豆などのこくもつで祭壇の下部にも

模様を描いてそれは見事に飾るのだけれど

今年はメキシコ製のカラフルな布たちでご愛嬌。

それから死者の日のパン

Pan de Muertoパンデムエルト

を中央に飾って完成!

不恰好でも愛は篭っているし、

今年はこれで合格点ということにする。

 

メキシコらしいことをしているなという満足感と、

何より供物を選んでいる時に

どんな性格だったかな、どんな物が好きだったかなと

生前の姿を思い出しながらの手作業は

思いがけずとても充実。

これは来年からは人間の家族の写真も準備して

ちゃんとやってみようかなと思える

なかなかの楽しさでした。

 

伝統に則り10月31日の夜から飾り付けをして

魂がきちんとあの世に戻れるように

3日の朝に祭壇を片付けるところまでがこの祭り。

実は明日の朝食にする予定の

供物にしていたパンデムエルトも

祭りの締めの楽しみだったり。

砂糖塗れのふかふかのパンデムエルト。

いくらお供物といっても犬の体には悪いからと

こっそりと買って隠しておいた

ヘーゼルナッツクリーム入りも。

f:id:ovejitaroja:20201103183359j:image

 

一年でこの時期にだけパン屋さんを占有する

小麦粉大好き北部の民を魅了してやまないパン。

これからの寒い季節に向けて

北方民を肥えさせる魔の第一歩。

このパンの山がずっと向こうまで

延々と続いている多幸感は筆舌に尽くし難い。

f:id:ovejitaroja:20201103183445j:image

 

 

先週の日曜日には時計が冬時間となり、

今週からは突然肌の乾燥が気になり始めて、

朝晩の冷え込みに寝具や衣類の入れ替える。

このオレンジ色の3日間も

あっという間に過ぎていくと

ああ、秋が始まったんだなと

心も体も実感が湧いてくる。

 

実はもうスーパーはクリスマスの赤と銀色の世界で

早くそちらの準備もはじめたくて

うずうずしているのだけれど、

その気持ちはもう少し抑えておいて

一年のほとんどが夏と冬のこの町で

あと何を食べて短い秋を満喫しようかと

もう少し立ち止まっていたい。